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2024年5月31日
お役立ち情報

知っておきたい擁壁のこと

マイホームを建てようと土地を探していると、擁壁の新設や補強工事が必要というケースがあります。擁壁の役割とは何か、また、擁壁工事に費用はどの程度かかるのかなどについて解説いたします。

擁壁とは?

擁壁とは斜面の土を留めるための壁状の構造物のことです。

傾斜地など高低差のある土地に建物を建てる場合、高い土地に荷重や圧力がかかると斜面が崩れる可能性があり、その斜面の土を留めるためにつくられる壁状の構造物が擁壁です。

傾斜地でなくても、建物を建てる敷地が前面道路よりも高くなっている場合などに擁壁が必要になることがあります。

一般的には擁壁というと大きなコンクリートの構造物をイメージされることが多いと思いますが、高さ2m以下の擁壁もあります。建築基準法では高さが2mを超える擁壁をつくる場合は建築確認申請が必要となっています。

 各自治体によって規定は異なりますが、家を建てる土地と前面道路の高低差が2mを超えるなど大きい場合は、条例などによって擁壁をつくることが義務付けられているため、たとえば隣地と高低差のある土地の購入を検討する場合なども、自治体などに確認をした方が安心です。

高さ2mを超える擁壁の新設が必要な場合は、擁壁の工作物申請を行ってから建物の建築確認申請をするため、擁壁をつくる必要のない場合よりも、家の着工までに多くの時間が必要になります。

また、申請の必要がない2m以下の擁壁でも安全性は重要です。強度不足などで後々トラブルにならないよう、小さな擁壁の場合でも建築会社などときちんと相談して、構造上問題のない安全な擁壁をつくるよう注意しましょう。

擁壁と土留め(どどめ)はどう違う?

擁壁と土留めの違いは、特定の構造物を指すか概念そのものを指すかという点が大きく異なります。

  1. 擁壁:土の崩壊を留める壁状の構造物
  2. 土留め:法面(のりめん)※や崖の崩壊を防ぐための土木工事
  3. ※法面とは、切土や盛土など、人の手で作られた斜面のこと

擁壁は、土の崩壊を留める土留めのひとつであり、壁状の構造物そのものを指す言葉です。それに対して、土留めは法面や崖の崩壊を防ぐ工事を指し、構造物を指す言葉ではありません。「法面や崖の崩壊を防ぐ」という目的は同じなのですが、指す「モノ」が違うと覚えておきましょう。

擁壁にはどんな種類がある?

擁壁の素材は鉄筋コンクリートが多い。

宅地造成等規制法施行令第6条では擁壁は“鉄筋コンクリート造、無筋コンクリート造又は間知石練積み造その他の練積み造のものとすること”とされていますが、自治体によっては個別の条例などでも規定されています。 「擁壁の素材として、広く使われるのは鉄筋コンクリートです。そのほかにはコンクリートブロックや石積みのものもあり、これらも法律に則ったものであれば施工することは可能です」

擁壁工事にかかる費用は?

擁壁工事には様々な要素が影響しますが、一般的には高額な費用が必要となります。擁壁の大きさや高さ、素材、施工方法などが費用に影響を与えます。また、周辺の道路環境や運搬費なども費用に加算されることがあります。擁壁の新設にかかる費用は数百万円から数千万円に及ぶこともあります。

分譲地の場合は土地代に擁壁の工事費用が含まれていることが多く、新設するには高額な費用が必要になることが一般的です。

擁壁の設計と施工について

擁壁の設計と施工には専門的な知識と技術が必要です。擁壁の高さや強度、地盤の状態などを考慮しながら設計され、適切な施工方法で施工されます。擁壁の耐震性や安全性を確保するためにも、設計と施工の段階での注意が必要です。

斜面の土をしっかりと支えるために擁壁は重要な存在です。
高低差のある土地や傾斜地に建物を建てる際には、擁壁の設置が必要とされることがあります。擁壁によって斜面の崩壊を防ぎ、安全性を確保することができます。

まとめ

擁壁は建物を安定させるために欠かせない存在であり、様々な要素が工事費用に影響します。建物を建てる際には擁壁についてもしっかりと考慮し、安全かつ安定した建物を建てるための対策を講じることが重要です。

 

 


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